2012年3月16日金曜日

機密文書流出、誰? 巨人、警察動かす!


巨人が逆指名制度で新人を獲得した際、12球団で申し合わせた「最高標準額」の1億5000万円(出来高払い含む)を超える契約金を支払ったと朝日新聞が15日付朝刊で報道した。これに対し、巨人は同日、朝日新聞社に抗議書を送付。桃井恒和球団社長(65)は「ルール違反ではない」と主張した上で、選手契約に関する内部資料が流出した件を重要視し、警察に相談していると明らかにした。さらに、野間口貴彦投手(28)には入団前に200万円を渡していたことも公表。名門球団に再び激震が走った。(サンケイスポーツ
 昨年11月に勃発(ぼっぱつ)した清武英利前球団代表と渡辺恒雄球団会長による“内輪もめ”から4カ月。開幕を前に今度は巨人対朝日新聞の戦争が始まった。開戦のきっかけは『巨人、6選手に契約金36億円』などの1面見出しとともに報じた、15日付の同紙朝刊記事だった。
 同紙は巨人が逆指名制度や自由獲得枠で獲得した6選手の契約金が球界で申し合わせた「最高標準額」を超えていたと報道。阿部が10億円、野間口は7億円、高橋由は6億5000万円など、6選手で総額は計36億円に達するとした。
 この報道を受けて巨人は午後1時過ぎ、朝日新聞社に対して抗議書を送ったと発表した。「各選手のプライバシーと名誉、当球団の名誉と営業上の秘密に関して極めて深刻な影響を及ぼす」と謝罪文掲載を求め、5日以内に誠意ある回答のない場合は法的措置を取ると強硬な態度を示した。
これに対して朝日新聞広報部は「取材は球団の内部資料と複数の関係者の証言に基づく確かなものです」と反論のコメントを発表した。
 午後7時前、巨人は桃井球団社長と原沢球団代表が都内の球団事務所で報道陣に対応。同社長は「最高標準額は目安であって上限ではない。ルール違反は一切なかった」との主張を展開した上で、「朝日の記者が持ち歩いていた、いわゆる内部資料が少なからず流出していたことは確かだろう」との見解を示した。
 選手契約に関する最高機密文書の流出-。同社長は「契約書類は経理部長の金庫に厳重に保管している。それにアクセスできるのは経理部長以外に球団社長と球団代表」と説明。その上で「それ(内部資料)が外に出ているというのは、なんらかの違反行為的なことが行われたのではないかと疑いを持たざるをえない。この問題については警察にも相談している」と明かし、刑事事件にまで発展する可能性も出てきた。
 内部資料を流出させたのは誰か。清武前代表との法廷闘争の決着がつく前に、巨人は朝日新聞との新たな戦いに臨まざるをえなくなった。
 桃井社長が「ルール違反はなかった」と主張したとはいえ、そもそも「最高標準額」は契約金の高騰を防ぐために設けられた“目安”だったはず。それをはるかに超える金額が動いていることが明るみに出てしまった。しかもセ・パ同時開幕を2週間後に控えた時期に。プロ野球ファンの不信感はぬぐえないだろう。

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